ヨガが心身の健康を維持するために欠かせない動きであることは、すでにご存知の人も多いだろう。しかし、正しい指導を受けず、手探り状態で行うと、期待される効果が得られない可能性があることをご存知だろうか?
ヨガと一概に言っても、いくつかのカテゴリーに分けられるが、ここでは糖尿病の運動療法として効果のあるヨガについて見ていこう。糖尿病は、決して軽く扱ってはいけない重い病気であり、治療するためには、栄養、生活習慣、運動などの面において十分なケアをする必要がある。そのため、糖尿病患者にとってヨガは単なる運動ではなく、より健康な状態を維持するために体が求めているアクティビティなのだ。そこで今回は、糖尿病治療のためにどんなヨガを行うべきか悩んでいる人に向けて、おすすめヨガポーズを7つご紹介しよう。
その1… 太陽礼拝
糖尿病のためのヨガとくれば、最初に挙げられる体位は太陽礼拝だろう。これは心拍数を上げ、体全身をストレッチするのに優れたポーズだ。さらに太陽礼拝は、アーサナをする前や散歩の前のウォーミングアップとしても効果がある。太陽礼拝の中にも数多くのバリエーションがあるが、どの太陽礼拝でも血糖値を上げ、血行を良くし、身体アライメントを整えてくれる。また、体内のインスリン濃度を調整するのにも役立つようだ。
その2… 寝たままツイストポーズ
横になって寝たまま行うツイストポーズは、糖尿病治療のためのヨガポーズの中で2番目に人気がある。この姿勢は、内臓をマッサージし、消化を促進することに重点を置いている。胃の臓器に負担がかかるものの、血糖値を下げるのに役立つ可能性がある。
その3… 弓のポーズ
弓のポーズは、疲れを和らげるだけでなく、膵臓を整え、胃の筋肉を鍛え、便秘を予防する効果があるそうだ。また、糖尿病患者にとっては、血糖値のバランスを整えるのに、大きな効果をもたらしてくれる。
その4… 座位の前屈ポーズ
糖尿病の治療のためにヨガを取り入れるなら、座位の前屈ポーズもおすすめ。というのも、糖尿病患者はこのポーズから大きな恩恵を受けることができるからだ。血糖値を調整し、血圧を下げ、血中のインスリン濃度のバランスを整えてくれる。また、体重の減少を助けるポーズでもあるので、広く人気がある。さらに、ストレス、疲労感、頭痛、不安感の軽減にも効果があるそうだ。
その5… 壁に脚を上げるポーズ
壁に両脚をつけると、膵臓を刺激し、内臓を一緒にするので、糖尿病に効果があるとされている。血糖値を下げ、血圧を下げ、ストレスを軽減させるほか、血行が良くなり、エネルギーレベルが上がるため、リラックス効果にも優れた体位である。
その6… コブラのポーズ
コブラのポーズでは、上腕三頭筋、脊柱伸筋、大腿四頭筋を鍛えることで、筋力を向上させると同時に、血圧と血糖値を低下させる。姿勢を良くし、喘息の治療にも効果のあるポーズだ。
その7… 死体のポーズ
死体のポーズは、糖尿病治療のためのヨガにおける最後の段階だ。どのようなヨガのアーサナから始めても大丈夫だが、最後は必ず死体のポーズで締めよう。死体のポーズをすることによって、血糖値を下げ、血圧を正常化し、心身を癒す効果が明らかになっている。体を瞑想状態にし、緊張を味わうことができなくなるうえ、ヨガの練習を終了するのに定番の姿勢である。