ヨガは原則として、正しい呼吸と姿勢を行うことで、内側の意識を集中させる活動だ。呼吸を整えると、脳への酸素の流れが良くなり、心身のリズムが整う。今世界で最も広く実践されている「ハタヨガ」は、アーサナと呼ばれる一連の姿勢と、プラナヤマと呼ばれる呼吸法を組み合わせた、肉体的なヨガの流派である。ハタヨガの目的は、非常にシンプルな、時には非常に複雑な身体のポーズと呼吸法を実践することによって、肉体的および精神的なメリットをいくつか享受することである。

ヨガは、特定の筋肉や筋肉群を強化するのに役立つため、ヨガのポーズをとることで強さが増す。ヨガのポーズは不快なものではないが、集中力が必要になるのと、体全体の筋肉を正しく使えなければ意味がない。特定のヨガのポーズを維持しつつ、多様な動きを組み合わせることで、さらに筋力が高まるだろう。

大半のヨガのポーズは、背中の筋肉と腹筋を徐々に鍛えていく。背中とお腹の筋肉は、脊椎の筋肉群において重要な構成要素であり、健康的な直立姿勢と動きを維持するために体をサポートしてくれる。ヨガによってこれらの筋肉が鍛えると、背中の不快感がかなり軽減されたり、予防したりできる可能性がある。

またヨガは、ストレッチとリラクゼーション効果もある。ストレッチとリラクゼーションを組み合わせたヨガを実践すれば、ストレスの原因となる筋肉の緊張を緩和させるだろう。こうしたヨガでは、10秒から60秒の間、軽い姿勢を保つ。そうすると、特定の筋肉は収縮する一方、他の筋肉は体位を通して伸展し、筋肉と関節の弛緩と柔軟性が向上する。

腰に違和感や不快感を持つ人にとって、ストレッチは本当に欠かせない動きだ。ハムストリングス(脚の後ろ側)などを伸ばすと、骨盤の可動域が広がり、腰の緊張が緩和される。ヨガでストレッチをすることでも、血流が促進され、毒素が排出される結果、腰の筋肉や柔らかい組織に栄養を補給することができる。

ヨガのポーズでは、呼吸法が非常に重要となる。ポーズをとっている間、特に初心者はどうしても呼吸を止めてしまいがちだが、そうではなくて深く、自由に、リズミカルに、鼻から息を吸い、息を吐かなければならない。これは、ヨガの練習の質は呼吸の質によって決まる、とも言われているほど大切なポイントなのだ。正しく呼吸を行うことにより、体をリラックスさせ、健康的な血液循環が促進される。

ヨガは、姿勢、バランス、身体アライメントを整えるのにも役立つ。というのも、あらゆるヨガのポーズは、健康で柔軟な体を作るために設計されているからだ。継続的に練習と実践を重ねることで、姿勢が良くなり、頭、肩、骨盤が正しく配置され、バランス感覚を養うことができる。さらに、他の運動とは異なり、ヨガは体の両面を均等に伸ばし、強化することも可能だ。

また、正しい身体アライメントと正しい姿勢は、背骨の自然なカーブを維持するのに役立つため、腰痛を最小限に抑えたり、予防したりするのにも効果的だ。ヨガの練習では、身体への意識を高めていく。原則的に、ヨガ特有の姿勢と骨を正しい位置に戻すリポジショニングは、体を引き締めるだけでなく、自分の体の限界を確認することができる。自分の身体の意識を高めることは、どんな動きを避けるべきか、避けるべきでないかを認識することにつながり、大きな損傷を未然に防ぐことができるだろう。